美少女×ファッション
「美少女なんて、いるわけないじゃない。」
なんともツンデレなキャッチコピーを掲げた「美少女の美術史」展が、2014年から2015年にかけて、青森・静岡・島根、3つの県立美術館で開催された。「美少女」をキーワードに、鈴木春信の錦絵から竹久夢二の抒情画、はたまた魔法少女アニメや少女漫画、美少女フィギュアといったポップカルチャー、そして現代アートまで、様々なジャンルを横断する。
そこで問われていたのは、「私たち日本人が少女という存在に何を求めてきたか」といった欲望の在り方であった。
さて、本特集は、「美少女」というイメージに、ファッションの視角から迫ったものである。
いったい、美少女とはどんなひとなのだろうか。どんな装いをしているのだろうか。
2014年11月に原宿のcoromozaで開催されたシンポジウム「Think of Fashion特別編 「美少女の美術史」展×ファッション」で発表された4つのトークと、「少女」をめぐるインタビューから迫る。
はたして、美少女はいるのかいないのか。
- 美少女×ファッション: トーク04「日本における「少女の記号」としてのアリス像の、その形成と変遷について、ファッションとイメージあるいは表象というべきものの、2つの流れを辿ってゆきます。」
- 美少女×ファッション: トーク03「日本のフィギュアが孕む欲望というのは何か?それはやはり装飾への欲望というのがあるのではないかと思います。髪とか羽とか服の皺とか食い込みとか、それから鎖骨にものすごく執着するような立体感覚というのは、「彫刻」という概念が日本に輸入される以前の立体感覚が反映されているのではないでしょうか。」
- 美少女×ファッション: トーク02近日公開。
- 美少女×ファッション: トーク01「近代社会の中で、ハイアートと雑誌メディア、大衆メディアの中に「少女イメージ」が並行して登場するということを両睨みで考えました。戦後、あるいは現代アートの中でも少女性を表現の真ん中においている作家もいらっしゃいますので、美術史とメディア史の両方に足を入れて見ていこうというかたちで、企画しました。」
- interview 005: Lamp harajuku「色気のある少女性をLamp harajukuでは意識しています。非現実なところを味わっていただきたいという思いもありますし、決して女女ではないところというか、男性目線ではないところというか。自分がいいと思っているものを信じて、自分のスタイルにしたい人たちが求めて来てくれているのかなと思います。」