Think of Fashion 018

ミントデザインズ “日常性”の再考

講師:田中里尚(文化学園大学准教授)

2014/6/29

ミントデザインズは2001年に開始されたデザインユニットである。デザインの範囲は、服のみならず様々な生活雑貨におよぶ。

「プロダクトとしての服」という考え方、ユニークなファッションテキスタイルの創造、といった特徴で語られるミントデザインズが、そのデザイン活動を通して現代に問いかけていることは、どんなことなのだろうか。
ミントデザインズの過去のクリエーションや報道をできる限り追いながら、その活動が現代のファッションにもたらすもう一つの展望を考える。

言葉にしてしまうと壊れてしまう部分、言葉にすることで豊かになる部分を、注意深くよりわけながら、ファッション批評/研究がクリエーションに何を贈ることができるのか。

   

田中 里尚(たなか・のりなお):
文化学園大学准教授/文芸批評家。1974年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部在学中に小説家を志すが、一方でファッションの魅力にもとりつかれる。両立しがたい関心を追いながら、現在はメディアとファッションに関する文化史的研究に取り組んでいる。2007年、立教大学大学院文学研究科比較文明学専攻にて、博士(比較文明学)を取得。論考に「ファッションデザイナーとしての中原淳一」(『ユリイカ』青土社2013-11)、「ファッション・ブランドと堤清二」(『ユリイカ』青土社2014-11)。共監訳書に『循環するファッション』(文化出版局2014-1)。共著に『<北の>想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』(寿郎社 2014-5)など。