Think of Fashion 007

Thom Browne 2000年代以降のメンズ・スーツ

講師:石関亮(京都服飾文化研究財団)

2013/4/28

2000年代、男性ファッションが注目を集める中、メンズ・スーツの分野では、グッチのトム・フォードやディオール・オムのエディ・スリマンが独自のスタイルを提案し、スーツに新しいイメージを付加することに成功した。中でもトム・ブラウンはスーツを自身の服作りの中心に置き、独自の着丈のバランスをトレンドとして定番化するのと同時に、スーツの各部のプロポーションをさまざまに変化させるデザイン上の試みを行っている。

スーツ・デザインのある種の〈正統〉から逸脱したデザインを実践しているトム・ブラウンの手法を考察しながら、メンズ・スーツのデザイン、現代ファッションにおけるその役割などについて考える。

   

講師プロフィール

石関 亮(いしぜき・まこと)
京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。2001年より京都服飾文化研究財団に所属。「Luxury:ファッションの欲望」展(2009年)や、ロンドン、ミュンヘン、東京を巡回した「Future Beauty」展(2010-2012)等の企画に携わる。「Future Beauty」展は、2013年に米国のシアトルとセーラムに巡回予定。