1987年ニューヨークのファッション工科大学付属美術館にて、20世紀でもっとも重要な女性デザイナー3人にスポットを当てた「3人の女たち」展が開催された。その3人のデザイナーとは、マドレーヌ・ヴィオネ、川久保玲、そしてクレア・マッカーデルである。この事実からも理解されるようにマッカーデルのアメリカでの評価はとても高い。
一方で、現在流通している「ファッション史」は、パリをファッションの首都と考えるヨーロッパ至上主義的な歴史観のものが多く、アメリカのデザイナーについて触れられることはあまりない。だが、ファッション史におけるアメリカという国の重要性は他の分野と同様決して小さくないはずであり、とりわけ現代ファッションの源流の一端はクレア・マッカーデルにあると言っても過言ではない。
マッカーデルの作品を同時代のデザイナーのものと比較しつつ、彼女のデザインの特徴について考えていきたい。
講師プロフィール
蘆田 裕史(あしだ・ひろし)
1978年京都生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学。国立国際美術館研究補佐員、京都服飾文化研究財団アソシエイト・キュレーターを経て、現在、京都精華大学ポピュラーカルチャー学部専任講師。ファッションの批評『fashionista』編集委員。
共著に『ファッションは語りはじめた』(フィルムアート社2011年)、共編書に『+Future Beauty』(平凡社2012年)、共訳書に『無機的なもののセックス・アピール』(平凡社2012年)など。
1978年京都生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学。国立国際美術館研究補佐員、京都服飾文化研究財団アソシエイト・キュレーターを経て、現在、京都精華大学ポピュラーカルチャー学部専任講師。ファッションの批評『fashionista』編集委員。
共著に『ファッションは語りはじめた』(フィルムアート社2011年)、共編書に『+Future Beauty』(平凡社2012年)、共訳書に『無機的なもののセックス・アピール』(平凡社2012年)など。